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医療的ケア児が雪遊びを楽しむポイント5つを紹介!「雪ぞりで遊んでみよう」を開催しました!

Try Angleでは「病気や障害の有無にかかわらず誰もが旅行を楽しめる社会」を目指し、様々な活動を行っています。

そのうちのひとつが「遊びのサークル」です。

旅行は、日々の生活での外出体験の延長にあります。地域の遊び場へのお出かけや、初めての体験を積み重ねることで、旅行への心理的なハードルも下げられるのでは、という思いから、遊びのサークル活動に取り組んでいます。

遊びのサークルでは、BBQや海水浴、そり遊びなど、子どもたちが障害の有無にかかわらず遊びを楽しめる場づくりを1シーズンに1~2回程度開催しています。

今回は1月22日(日)に金沢市営医王山スキー場にて、そり遊びを行いました!

その模様と、医療的ケアのあるお子さんたちの雪遊びの時のポイントをご紹介します。ご家族や友人同士、施設でのイベントなど、他の皆さんがそり遊び(そり遊びイベント)をする際の参考になりましたら幸いです。

<今回参加してくれたお子さんは同じ学校の同級生です!左:Uちゃん(8歳)、右:Mちゃん(8 歳)>

「雪ぞりで遊ぼう!」

今回の企画は、かがやき在宅診療所さん、チェアラボ金沢さんにもご協力いただき開催しました。

今回の目玉はチェアラボ金沢さん作の「特製ジャンボそり」。大型のそりと、姿勢保持ができるシャワーチェアがセットになっています。

<チェアラボ金沢さん特製のそりです!>

※なお、メーカーさんは推奨しない使い方ですので、制作&乗る時は自己責任となります。

雪ぞり遊びで心配なことは?SNSで聞いてみました

今回のそり遊びに合わせて、Try AngleではTwitterとInstagramで簡単なアンケートを取ってみました。

Q1「雪遊びにあたって心配なことは?」

1位は寒さ対策。普段のバギーや車椅子での移動の際は、フリースや起毛の膝掛けなどを使用していることもあるかと思いますが、雪遊びの際には雪がくっついたり、濡れてしまって体を冷やしてしまう可能性もあります。

今回のそり遊びでは、そこまで風も強くなかったのですが、念の為アルミの保温シートを用意し、ソリの順番を待つ間は膝掛けにしたりしていました。

<アルミの保温シートのイメージ(写真ACより)>

薄くて水を弾きながらも、体温を保つことができるアルミシート。防災グッズのコーナーや100円ショップでも売っているので、防寒や雨雪対策に、ぜひ試してみてください。

Q2「雪遊びへの一番のハードルは?」

1位は「遊び方・楽しみ方」でした。

通常のソリやスノーチューブは試していないのですが、今回制作していただいたジャンボソリでは、これにプラスして、腕を支える姿勢保持クッション、膝から下を支えるために、ボールプール用のボールなどを活用しました。

<ジャンボそりの後ろには酸素ボンベも載せられるようになっています。ウレタンを巻いて転がり防止&衝撃吸収しています>

滑る場所の斜度にもよりますが、ソリの滑りに合わせて別の人が隣を伴走するのは難易度が高いので、医療機器も載せられるようにしてあると良いかと思います。

Q3「うちの子を雪遊びに連れていくならこのアイテムを持っていく!というおススメグッズがあれば、リプライにて教えてください」

こちらについては皆さんからのコメントはありませんでしたが、今回のそり遊びに参加してくださったTさんからは、オムツ替えがしやすいスキーウェアをご紹介いただきました。

オムツを使用していたり、トイレトレーニング中のお子さんの場合はこういったウェアも活用できるかもしれませんね。

着脱しやすいファスナー付きのレッグウォーマーや、肢体不自由児用の布ブーツもおすすめです。

<Uちゃん着用のフリースの靴下もファスナーで開け閉めできて便利そうです!>

医療的ケアのある子と雪遊びをする時のポイント

今回のそり遊びを経てのポイントを5つにまとめました。

ポイント1:体温調整しやすい服装

必ずしもスキーウェアである必要はありませんが、風が強かったり、そりで風をきって滑る時には寒さを感じる可能性があります。

冬の外出着の他に、脱ぎ着が簡単な服や、マフラー、手袋、帽子、イヤーマフなど、お子さんの好みに合わせてがあると良さそうです。(帽子が嫌で脱いでしまう子の場合は、フード付きのアウターにするなど)

また、今回は靴を履いている子はいませんでした。

靴を履かない場合、長めのズボンを履いて足先まで覆ったり、アルミシートを膝掛けのようにして利用したり、フットウォーマーを履くのも良さそうです。

<Uちゃんはスキーウェアではなく、冬のお出かけ服にあったかグッズをプラスした服装でした>

ポイント2:防寒対策

服装の他にも、そりを交代で乗る場合で待機時間がある場合は、体を保温するものや、風除けできるものがあると良いでしょう。

スキー場や遊ぶ場所の状況にもよりますが、今回はブルーシートを敷いた上に姿勢保持椅子を置き、待機場所としました。お風呂の浴槽の保温に使うアルミマットなど、断熱性のあるものを敷くのも良さそうです。

<スキーウェアで参加のMちゃん。寒さに負けず、順番を待つ間もすやすや眠って待っていました>

ポイント3:遊び道具

今回は一般的なそりではなく、ジャンボソリにシャワーチェアを固定したものを使用しました。

<使用前に一緒に遊ぶお子さんにワックスを塗ってもらいました>

ソリには4方向からロープを取り付け、後ろからのロープでスピードを調整しつつ、そり遊びを体験してもらいました。

お子さんの反応を見ながら、後ろ・左右のロープで引っ張りながら滑ると安全性が高まります。

滑った後、坂の上まで引っ張り上げるのも、ロープがあると楽にできます。

<坂の上から地引網のようにそりを引っ張り上げる様子。都度、坂道を登るより楽なのでお勧めです>

小さなお子さんであれば、大人が抱き抱える形で一緒にすべるのも良いと思います。

いずれの場合も、まずは傾斜の緩やかなところからはじめて、徐々に距離を長くしたり、斜度を上げていくことをお勧めします。

ポイント4:楽しい瞬間をカメラに収める!

こうした体験の時には、ぜひカメラで写真や動画に納めることをお勧めします!

<一緒に参加してくれたSちゃん。そりを引っ張り上げるお手伝いをしてくれました>

<Uちゃん、人生初のそり遊びです!>

<Mちゃんはそり遊び中、よく寝ていました…笑>

動画での様子はこちらをご覧ください。

遊びを通して、喜怒哀楽の様々な感情と出会えると良いですね!

ポイント5:天候を見ながら、無理をしない

屋外でのイベントの場合、天候が良いかが一番気になるところです。

特に山は天気も変わりやすかったり、霧が出ることもあります。

事前に視察をしたり、スキー場が発信するSNSやWEBサイトなどで情報収集をしながら、実施の判断をしましょう。

Try Angleでも、当初予定していた日は気温が高く、雪不足が懸念されたり、霧が出ており、次週以降に延期をしました。

<そり遊びを延期した日の様子。霧が出て視界不良でした>

また、イベントの直前週に大雪が降り、生活道路の除雪が追いついていない地域が発生したこともあり、2回目のそり遊びは開催を見送ることとなりました。平地だけではなく、スキー場に至るまでの道中も気にかけておく必要があります。

楽しい思い出となるように、無理をしないことも大事なポイントです。

そり遊び体験をした方、ぜひ工夫したポイントを教えてください!

いかがだったでしょうか?

Try Angleのイベントとして開催できる回数は限られていますが、お友達や協力してくださる方と一緒にそり遊びにトライしてみたいという方がいらっしゃったらその後押しをしたいと思っています。

今回の記事だけではわからないこと、ご質問などありましたら、問い合わせフォームよりお寄せください!

また、こんな工夫をしてみたよ!といったポイントがあれば、ぜひ教えていただけたら嬉しいです!

また、Try Angleでは寄付で活動をサポートしてくださる寄付会員を随時募集しています。

毎月のご支援以外にも、単発でのご支援も承っております。

今回の遊びのサークルの活動では、Try Angleのイベント以外でも同様の体験をしていただけるよう、経験談の発信や、実施した際の工夫も発信していきます。

ぜひ、「病気や障害の有無にかかわらず誰もが旅行を楽しめる社会」づくりにご参加ください!