Try Angleでは、医療的ケア児の宿泊を歓迎してくださるホテル・旅館・一棟貸しの宿などを見える化し、医療的ケア児との旅行での宿探しをしやすくするため、宿泊施設側の受け入れ指標づくりを進めています。
今回はこの活動に賛同いただいた、株式会社コスモスホテルマネジメント様が運営されているアパートメントホテル「MIMARU」に試泊をしてきました！
MIMARUは、家族や仲間と“みんなで泊まる”を楽しむためのアパートメントホテルで、4人から最大10名で泊まれるお部屋が特徴です。
全てのお部屋にキッチンなどの調理設備、ダイニングテーブルがあり、胃ろうの注入器具などの洗い物があったり、食事の加工が必要な医療的ケア児ご家族にとって、利用しやすいホテルではないでしょうか。
今回は、東京・京都・大阪で27箇所展開されているホテルの内、「MIMARU東京 錦糸町」「MIMARU東京 浅草STATION」に試泊させていただきました。
ー試泊にご協力いただいた杉岡さんご一家（左側）と荻野さんご一家（右側）。（写真提供：杉岡さんご一家）
「MIMARU東京 錦糸町」での試泊の様子
試泊させていただいたうちの1軒、「MIMARU東京 錦糸町」はJR錦糸町駅南口から徒歩5分のところにあります。障がい者用駐車スペースがありますが、一般利用の場合は近隣のコインパーキングに駐車となります。
今回錦糸町に試泊された杉岡さんご一家は、電車で来館されましたが、駅からの道は平坦で、大きな支障はなかったとのことでした。
ーMIMARU東京 錦糸町の外観。和室付きや、2段ベッドのお部屋などもあり、小さなお子さん連れの3世代旅行とも相性がよいお宿です。（撮影：Try Angleスタッフ）
ーフロントロビーも広々とした空間。奥にあるエレベーターは15人乗りのサイズで奥行150cmほどの車いすでも乗ることができます。（写真提供：（株）コスモスホテルマネジメント）
今回試泊させていただいたお部屋は「アクセシブルアパートメント（４シングル）」というお部屋。
大人4名／6歳以下の子ども2名が宿泊できます。
車いすでも過ごしやすいよう、キッチンの高さが少し低めだったり、浴室も引き戸で出入りできる作りになっています。
ー同じ間取りの４シングル。アクセシブルアパートメントのお部屋は写真よりもキッチンの高さが低めです（写真提供：（株）コスモスホテルマネジメント）
今回、医療的ケアのあるお子さんの宿泊を受け入れるにあたり、
・転落防止のベッドガード
・追加のバスタオル
・オムツ用のゴミ箱
・食事介助用のイス
・脱衣所用のパズルマット
・お風呂の洗い場用のすのこマット
をご用意いただきました。
こうした備品は、今回試泊いただく杉岡さんご一家のリクエストを受けてご用意いただきました。
ー室内はバギーでも通りやすい通路幅が確保されています（写真提供：杉岡さん）
杉岡さんご一家のお子さん・Nくんは、ペースト食を口から食べるとのことで、食事は持ち込みをされました。冷蔵庫・電子レンジは自由に使うことができます。持ち込みやテイクアウトしたものを客室内で加工し、一緒のものを食べたり、家族のペースで介助ができるのも、キッチン付きのお部屋の特長ですね。
ー客室に設置されている冷蔵庫と電子レンジ（写真提供：杉岡さん）
「MIMARU東京 浅草STATION」での試泊の様子
もう1軒の試泊先「MIMARU東京 浅草STATION」は東京メトロ／都営地下鉄／東武鉄道の浅草駅から徒歩3分以内のところにあります。
建物裏手に障がい者用駐車スペースが1台分あります。
※車でお越しの際は、予約時に駐車スペースも合わせて問い合わせされることをお勧めします。
ー裏手の駐車場には車いすリフトがあります。荻野さんご一家のRちゃんの車いすでは、リフトのサイズが少し小さかったようで、表側のエントランスに周って入館されました。（写真提供：荻野さんご一家）
「デラックス２ベッドルームスイート」というお部屋に試泊させていただきました。
大人8名／6歳以下の子ども2名が宿泊できます。
ベッドルームが2つあり、引き戸で入れるバスルームと、もう一つシャワールームもあり、混雑せずお風呂に入ることができます。ベッドルームが区切られていることで、それぞれのペースで過ごすことができるので、3世代旅行はもちろん、お友達家族同士での宿泊にもおすすめです。
今回の試泊にあたっては、錦糸町と同様、ベッドガードやオムツ用のゴミ箱、お風呂の洗い場用のすのこマット、脱衣所用のパズルマットをご用意いただきました。
車いすでも利用しやすいお部屋ということで、ベッドやお風呂の手すりも用意されていました。
フィードバック会の様子
試泊後には、（株）コスモスホテルマネジメント・経営企画室の明石さんにもご参加いただき、フィードバックの時間をいただきました。
ー杉岡さんご一家のお話しを伺う明石さん（写真左奥）（撮影：Try Angleスタッフ）
試泊にあたっては、来館方法や希望する貸し出し備品を聞き取るための、コミュニケーションシートをご用意いただいていました。
「こういうコミュニケーションシートがあると、こういう備品を提供してるんだということや、ホテル側に受け入れる気持ちがあるんだなというのがわかって嬉しいですね」と杉岡さん。
明石さんからは「事前に予約の時に、車いすで来ることや、用意して欲しいものがあれば、予約時の備考欄に書いていただけると嬉しいですね。本来であれば用意できるのに、事前にお伺いしていなかったがために用意できないというのもこちらは悔しいなと思います」といったコメントをいただきました。
荻野さんご一家にもお話をお伺いする時間をいただき、宿泊しての感想や、お部屋の使い方について伺いました。
ー就寝時の医療機器の配線について、写真を見せながら教えてくださった荻野さん（写真左）（撮影：Try Angleスタッフ）
「就寝時は機械6台を繋ぐので、ベッドサイドのコンセントだけではなく、他からも電源が取れると、コンセントの電圧が分散できていいと思います」といったお話をいただきました。
ーこれまで全国各地を旅行してきたご経験のある荻野さんご一家。他の宿泊施設との違いや、これまでの対応で嬉しかったことなどを交えながらお話しくださいました（撮影：Try Angleスタッフ）
「ミキサーはなかなか借りられるところはないので、1台でもあって貸し出し可能って言われると、ポイント高いですね。食事の加工が必要な方だけじゃなくて、朝からスムージー飲む人にもありがたいかも」と、ご自身で持ち込んだミキサーの使い方を見せながらお話しいただきました。
ー持ち込んだミキサーを使いながら食事の加工についてお話しいただきました（撮影：Try Angleスタッフ）
備品の貸し出しや、スタッフの方の受け入れ体制づくりも、時と場合によってはできなかったり、数に限りがあることもあります。
今回は、社内で医療的ケア児受入体制を強化したいと発案されたコスモスホテルマネジメント 法人営業部の早川さんからのご連絡で、この試泊が実現しました。
試泊とフィードバックの時間を通して、泊まる宿泊者側も、受け入れる宿側も、お互いにできること、できないことを探りながら、どうやったら楽しめるかを探っていく、コミュニケーションを通した歩み寄りが大切なことを改めて実感しました。
試泊にご協力をいただいたMIMARU東京 錦糸町／浅草STATIONのスタッフの皆様、明石さん、モニターご家族の杉岡さん・荻野さん、ありがとうございました！
「MIMARU 東京錦糸町」「MIMARU 東京浅草STATION」の宿泊はこちらからご予約ください！
MIMARU東京 錦糸町 https://mimaruhotels.com/jp/hotel/kinshicho/
MIMAR 東京 浅草STATION https://mimaruhotels.com/jp/hotel/asakusa-station/
・予約時にTry Angleの記事を閲覧して予約された旨を備考欄にご記載ください。
・ホテルから事前にご要望などのお問い合わせをさせて頂くことがございますがご了承ください。
ー「MIMARU東京浅草STATION」の屋上の撮影スポットにて、荻野さんご一家とコスモスホテルマネジメントの明石さん（写真提供：荻野さんご一家）
医療的ケア児の旅行・外出を応援する事業者さまを募集しています
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