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「バリアフリー対応」にみえても…おむつ替えスペース問題が阻む、医療的ケア児との旅行

Try Angleでは、医療的ケア児者とご家族の旅行や外出に関する全国実態調査を冊子化し、社会へ届けるためのクラウドファンディングを実施中です。

医療的ケア児者の家族が旅先で直面する困難とは、具体的にどんなものでしょうか。今回は調査結果の中でも特に回答が集中した「おむつ替え」の問題をお伝えします。

旅行中の「困ること」第1位は、おむつ替えの場所

宿泊旅行を経験している方に、宿泊施設以外で事前に確認する項目を尋ねたところ、最も多かったのが「おむつ替えの場所(70.6%)」でした。

さらに、旅行中に感じた不便として最も多く挙げられたのは、「おむつを替えられる場所がわからない(62.1%)」という回答です。

医療的ケア児の中には、学齢期以降もおむつが必要な方が多くいます。しかし、一般的な乳幼児向けのおむつ替え台はサイズが合わず、横になれるスペースがないと交換ができません。

社会の中で見えにくい課題が、ここにあります。

「こどもが大きくなった今は日帰りでも遊びに行けない」当事者の声

自由記述には、具体的な困りごとが数多く寄せられました。

「新幹線移動、到着した新幹線の駅でのおむつ替えシート(ユニバーサルシート)が見つからず、本人を不快な状態に長時間させてしまった。ベビーシートを何度も案内された。『これじゃないんですか?』とか『これじゃ無理ですか?』とまで駅員さんに聞かれてとても残念だった。」

「車いすトイレは沢山あるが、オムツ交換できる介助シートのあるトイレが本当に少ない。」

「オムツ交換ができるユニバーサルシートのある多目的トイレをなかなか探せない。行ってみて初めてわかる(多目的だけど広いだけでシートなし)」

「修学旅行では先生たちがバスの後部にフラットな場所を作ってくれたが、家族旅行ではそうもいかず、大きくなった今は日帰りでも遊びに行かなくなった。」

車いすで入れる広さがあっても、横になれる場所がなければおむつ替えはできません。

しかし、その違いは実際に行ってみるまでわからないことが多いのが現状です。

設備の不足だけでなく、「わからない」ことが壁になる

寄せられた声を読み解くと、困難の根にあるのは設備不足だけではないことが見えてきます。

  • どこに何があるのか、情報が見つからない
  • 問い合わせても、正確な答えが返ってこない
  • 行ってみるまで使えるかどうかわからない

こうした「わからなさ」が、家族の行動範囲を狭めています。医療的ケア児者の家族が安心して旅に出られるようにするには、設備の整備と同じくらい、必要な情報が届くことが欠かせません。

見えにくい困りごとを可視化する

一見「バリアフリー設備があるから大丈夫」と思われがちな場所にも、医療的ケア児者の家族が困難を抱える現状があります。

調査結果をまとめたハンドブックをつくりたいのは、そんな見えにくい課題を拾い上げ、誰もが安心して旅を選べる社会を実現したいからです。

この取り組みに、あたたかい応援をいただけたら心強いです。