Try Angleでは、医療的ケア児者とご家族の旅行や外出に関する全国実態調査を冊子化し、社会へ届けるためのクラウドファンディングを実施中です。
今回は、旅行の「手配」にまつわる実態をお伝えします。
ネットの情報で完結しない
今回の調査で、宿泊旅行を経験している方に手配方法を尋ねたところ、94.2%が「個人で交通機関や宿泊等を手配する」と回答しました。
「個人手配なら今どき普通では?」と感じた方もいるかもしれません。でも、医療的ケア児の家族にとっての「個人手配」は、一般的な旅行とは大きく異なります。
多くの家庭が電話で宿泊施設に何度も確認
宿泊施設に問い合わせる際、家族たちは何を確認しているのでしょうか。自由記述には、その具体的な内容が書き留められています。
「事前に電話で細かいことまで確認しておく。部屋の配置やコンセントのこと。レンジ、冷蔵庫、冷凍庫について。エレベーターに近いお部屋か」
「手押し車いすで入れるのか?福祉車両を停める駐車場はある?駐車場での乗り降りが安全にできるスペースはある?お風呂に入るときに介助を手伝ってくれるヘルパーさんはいる?ミキサー食でご飯出してくれる?ベッドでは落下するから床にお布団を敷ける?こういったことを、問い合わせしなくても旅行計画するときに情報がわかるといい。」
一度の問い合わせでは終わりません。回答を受けて医療機器のメーカーに確認し、場合によっては現地の福祉事業者にも連絡を取る。複数の相手と何度もやりとりをして、ようやく「この宿に泊まれるかどうか」が見えてきます。
確認しても、行ってみてわかることがある
それだけ手をかけても、現地で初めてわかることがあります。
「宿泊場所を探すのもホームページなどで候補を絞り、細かいことは直接連絡して確認するなど、時間はかかるし、行ってみたらバギーが通れなかったなどもあり。」
「ユニバーサルルームと書かれていても、普通の車いす利用の方を想定されたものなのか、呼吸器が乗っているような大きな車いすまで想定されているのかホームページ上では分からないことがあります。」
「バリアフリー対応」「ユニバーサルルームあり」という表記が、何に対応した設備なのか。その情報がなければ電話で確認するしかなく、それでも答えが得られないこともあります。
情報が届けば、旅は変わる
「今は、一つずつ電話して確認しなくてはいけないです。旅行会社のサイトで検索するときに、簡単に検索でヒットすると嬉しいです。」
どのような情報を提供すれば家族が安心して予約できるか。
どんな設備や配慮があれば旅に出られるか。
当事者の声をとりまとめ、旅行事業者や自治体の方とよりよい情報提供のあり方を議論していくことで、旅の壁は少しずつ解消していくと信じています。
だからこそ、私たちはその対話のきっかけになりうるハンドブックをつくります。
ご支援をよろしくお願いします!