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「よく『他のお客様のご迷惑になる』と言われます」医療的ケア児と旅に出ることが、あたりまえになるために

Try Angleでは、医療的ケア児者とご家族の旅行や外出に関する全国実態調査を冊子化し、社会へ届けるためのクラウドファンディングを実施中です。

今回は、調査に協力してくださった方から届いた、旅先で感じる「社会の空気」についてお伝えします。

見慣れない存在として見られる、という体験

旅先では、物理的なバリアだけが外出の壁になるわけではありません。アンケートの自由記述には、こんな声が寄せられていました。

「食事をする地下の部屋まで階段しかなく、荷物運搬用リフトに乗るのに他の宿泊客にジロジロ見られました。また、幼児の頃に旅館に泊まった時は、胃ろうに注入していると、仲居さんにギョッとした顔で見られました。」

「気にせず歩き回っていても変な目で見られたり邪魔者扱いされたり。周囲の目も気になるので旅行は気力体力共にエネルギーが必要。」

「よく『他のお客様のご迷惑になる』と言われます。ミキサーの音、吸引の音、レトルトの持ち込み、場所を取る大きな車椅子……そういうものが当たり前にある社会になってほしい。心のバリアフリーがほしい。」

「まだまだ医療的ケア児の認知が低く、普段の外出でも凝視されることがあります。もっと医療的ケアのことを社会に知ってもらい、温かい目で見てもらえると嬉しいです。」

見慣れていないのは、出会う機会がなかったから

なぜ、こうした視線が生まれるのでしょうか。

一つの答えは、これまでお伝えした数字の中にあります。宿泊旅行の経験がない家族のうち、「したいと思っているが外出できていない」方が約半数にのぼる。

医療的ケア児者とその家族は、さまざまな壁によって外に出づらい状況に置かれてきました。

見かける機会が少ないから、見慣れない。見慣れないから、じろじろ見てしまう。その視線がまた、家族を萎縮させる。

この循環を変えるには、医療的ケア児者が「旅をする存在である」ということが、社会にとってあたりまえになっていく必要があります。

アンケートには、こんな言葉も並んでいました。

「寝たきりのため一般的な車椅子より大きく場所もとりますが、珍しい人扱いでなく、ごく普通に世の中に存在していることを理解してほしい。」

「特別に気を使ってもらう必要もなくて、ただ普通に『こういう人もいるよね』という感じで接していただければ良いかなと思います。」

「医ケアがあっても、旅行したいと考え、実行することは当たり前である、という発想をする人が増えるといいなぁ、と思う。」

特別な配慮を求めているのではありません。ただ、そこにいることを自然に受け入れてほしい、旅に出ることをあたりまえのこととして見てほしい、という願いです。

ハンドブックで変えたいこと

「心のバリアフリー」という言葉を書いてくださった方がいました。設備が整うだけではなく。社会の意識も、少しずつ変わっていく必要があります。

医療的ケア児者の旅行実態を旅行事業者や自治体の方に知っていただくことは、設備整備のきっかけになるだけでなく、「こういう家族が旅をしている」という認識を広げることにもつながると考えています。

私たちがつくるハンドブックは、そのための第一歩です。医療的ケア児者が旅をすることが、特別なことではなくなる社会へ向けて。

ご支援をよろしくお願いします!